2016年01月24日
手のふるえの原因は? 本態性振戦って?
今回は、先日当クリニックの健康教室でお話しした”ふるえの原因と治療”に関してです。
手のふるえなどは、皆さん誰もが経験あるかと思います。とても寒いときや恐い思いをしたとき、また、精神的にひどく緊張したときなどに経験されているのではないでしょうか?そのような日常経験されるふるえは、生理的振戦と呼ばれ、特に生活に支障を来すものでは有りませんので全く心配有りません。しかし、何らかの病気が原因となって、ふる えが起こっている場合があります。そのときは、原因となる病気を明らかにし、治療しなければなりません。ここでは、その内一番多く、代表的な疾患である”本態性振戦”について、簡単に書きたいと思います。
本態性振戦とは、ふるえのみが症状の病気です。逆にいうと、ふるえ以外の症状はみられないのが特徴です。 40歳以上の年齢層では、発病率は6.1%と意外と多くの人に見られます。「本態性」とは、原因不明であることを意味する言葉で、その名の通り明らかな原因は分かっておりません。以下のような震えが見られるときに本態性振戦が疑われます。
・結婚式に出席し記帳するときに手がふるえ、自分の名前が書けない。
・人前で挨拶するときに声がふるえる。
・宴席でビールを注いでもらうときに手がふるえる。
・手がふるえてコーヒーに入れる砂糖がこぼれてしまう。
・着替えの時、ボタンがうまくかけられない。
・食事のとき、手がふるえ箸がうまく使えない。
・頭が左右に細かくふるえ、人と会うのが苦痛になる。
また、精神的緊張で強くなることや家族性に起こることも多いのが特徴です。
”ふるえ”と言うとパーキンソン病を思い浮かべる方も多いと思いますが、パーキンソン病の場合のふるえは、”安静時振戦”と言いますが、じっとしているとき(安静時)にみられ、また手や足に多いのが特徴です。
一方、本態性振戦のふるえは、コップを持つなど一定の姿勢を保とうとするとき(姿勢時)やコップを取ろうとするとき(動作時)にみられ、手や頭に多く、声もふるえることがあります。
本態性振戦のふるえは軽いうちは問題になりませんが、字が書きづらいとか、手に持ったコップの水がこぼれるなど、日常生活に不自由をきたすようになると治療が必要です。
治療としては、まず精神的安静を保つことが大切で、睡眠を十分にとり、ふるえを必要以上に気にしないようにしましょう。
それでも生活に支障が出るようであれば、治療薬を飲んでみることをお勧めします。有効とされるお薬はいくつかありますが、中でもβ遮断薬といったお薬は比較的良く効く印象にあります(喘息持ちなどの方は使えませんが…)。
今回、取り上げた本態性振戦のほか、ふるえには様々な原因が有りますので、もしふるえることで生活に少しでも困っている方は、一度専門医(神経内科医など)の診察を受けるようにしましょう。
注:今回の内容は大日本住友製薬さんのホームページの健康情報サイトを参考に、また一部引用させて頂いております。
こちらのサイトは、ふるえに関し分かりやすく記載されていますので、興味ある方は下記URLからご覧ください。
院長
手のふるえなどは、皆さん誰もが経験あるかと思います。とても寒いときや恐い思いをしたとき、また、精神的にひどく緊張したときなどに経験されているのではないでしょうか?そのような日常経験されるふるえは、生理的振戦と呼ばれ、特に生活に支障を来すものでは有りませんので全く心配有りません。しかし、何らかの病気が原因となって、ふる えが起こっている場合があります。そのときは、原因となる病気を明らかにし、治療しなければなりません。ここでは、その内一番多く、代表的な疾患である”本態性振戦”について、簡単に書きたいと思います。
本態性振戦とは、ふるえのみが症状の病気です。逆にいうと、ふるえ以外の症状はみられないのが特徴です。 40歳以上の年齢層では、発病率は6.1%と意外と多くの人に見られます。「本態性」とは、原因不明であることを意味する言葉で、その名の通り明らかな原因は分かっておりません。以下のような震えが見られるときに本態性振戦が疑われます。
・結婚式に出席し記帳するときに手がふるえ、自分の名前が書けない。
・人前で挨拶するときに声がふるえる。
・宴席でビールを注いでもらうときに手がふるえる。
・手がふるえてコーヒーに入れる砂糖がこぼれてしまう。
・着替えの時、ボタンがうまくかけられない。
・食事のとき、手がふるえ箸がうまく使えない。
・頭が左右に細かくふるえ、人と会うのが苦痛になる。
また、精神的緊張で強くなることや家族性に起こることも多いのが特徴です。
”ふるえ”と言うとパーキンソン病を思い浮かべる方も多いと思いますが、パーキンソン病の場合のふるえは、”安静時振戦”と言いますが、じっとしているとき(安静時)にみられ、また手や足に多いのが特徴です。
一方、本態性振戦のふるえは、コップを持つなど一定の姿勢を保とうとするとき(姿勢時)やコップを取ろうとするとき(動作時)にみられ、手や頭に多く、声もふるえることがあります。
本態性振戦のふるえは軽いうちは問題になりませんが、字が書きづらいとか、手に持ったコップの水がこぼれるなど、日常生活に不自由をきたすようになると治療が必要です。
治療としては、まず精神的安静を保つことが大切で、睡眠を十分にとり、ふるえを必要以上に気にしないようにしましょう。
それでも生活に支障が出るようであれば、治療薬を飲んでみることをお勧めします。有効とされるお薬はいくつかありますが、中でもβ遮断薬といったお薬は比較的良く効く印象にあります(喘息持ちなどの方は使えませんが…)。
今回、取り上げた本態性振戦のほか、ふるえには様々な原因が有りますので、もしふるえることで生活に少しでも困っている方は、一度専門医(神経内科医など)の診察を受けるようにしましょう。
注:今回の内容は大日本住友製薬さんのホームページの健康情報サイトを参考に、また一部引用させて頂いております。
こちらのサイトは、ふるえに関し分かりやすく記載されていますので、興味ある方は下記URLからご覧ください。
http://kanja.ds-pharma.jp/health/furue/
院長
Posted by mizutani at 16:19│Comments(0)